失くした1/5





ものを掴む時はいつも親指だけ反対側に居るように、いつも1人だけ向こう岸に立っていた。
河へ落ちることを想定しているのか、橋を架けようと船を渡そうと、溺れもせず、決してこちらへ来ようとすることも無かった。



その5分の1が大切だったかどうかは分からない。



ただ、どうにも心にぽっかり穴が空いたような感覚があって、それはあと1ピースだけというところまで辿り着いたパズルのようで、それでいてそこにお行儀よく収まってくれるピースなんて無くて。






いつまでも完成することのないパズルは
ここで終止符を打ち、






今日、分母は4になった。








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CAN'T BUY MY LOVE

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