苦汁100%な日記



  苦汁100%、私の大好きな本。この本を読んでから感情執筆欲に苛まれるようになった。
  さて、今日はとんでもなくツイてない一日だった。一日中イライラしていた。こんな日は人生で今日だけで充分だ。なのにどこにもぶつけられないから、今からここに事実と感情を書き殴る。
  いつものように朝8時過ぎに家を出て自転車で駅まで向かう。この道のりは交通量と信号が多い。イライラしない日は殆ど無い。横断歩道で信号待ちしていた。背後から自転車で勢いよくぶつけられた。意味が分からない。何故ぶつかるんだ。不注意極まり無い。振り返ると汚い爺ィだ。間抜けな顔。それがより一層頭にきて睨みつけてやった。睨んだだけで、心の中は氏ね氏ね氏ね氏ね氏ね…!でいっぱいだった。普段はちょっとムカつくことすら少ないのに、この時ばかりは自分でも驚く程の強い怒りを覚えた。数分後、頭とか首とかが痛くなった。こういうこともあるから大したこと無くても警察に届けた方がいいんだろうけど、それはつまり加害者と居る時間が延びるという事だ。それが嫌だから一刻も早く離れたい。顔も覚えたくないし覚えられたくない。勘弁してくれ。そして氏ね。
  学校に着いた。1限目。先生の息が臭い。今すぐ薬局の歯磨きコーナーへ行ってくれ。講義もつまんなくて、頭の痛みもついでに忘れたくて寝た。
  2限目。出席を取らない講義だ。講義は出席を取らないのが正解だと思う。講義がはじまる。嗚呼、つまらない。こんな知識いつ使うんだ。誰得だよ。学校に来ている理由が分からなくなってこの時間が凄く無駄に思えた。好きな事をやった方がマシだと思って、苦汁100%を読む。いつも一緒に居る友達Aがこの時間をサボってレポートをしていた。いい加減、期日内に終わらせたらどうなんだ。何度言っても分からないようなので私は放って置くことにした。どうにでもなれ。
  昼休み。空腹に耐えられず、友達Aを待たずにお弁当を食べる。今日も美味しい。さすがお母さん。早く家に帰りたくなる。友達Bも我慢の限界だったのか、珍しく食べ始めた。友達Aがやって来た。給料日らしく、いつもと違う弁当を買っていた。売店や食堂のごはんはどれもまずそうで不衛生そうなものばかりだ。私の目にはそう映る。たまに買うけどな。私は友達Bとはあまり話さない。表現の仕方もたぶん友達Aの友達もしくは知人Bとかの方が正しいであろう。まあいい。失礼な事を言うが、その友達Bは匂いがきつい。香水の付け過ぎとかではなく、たぶん家の匂いだ。いつも友達Aを挟んで座りたいと思っている。が、なかなか上手くいかない。そして声が大きい。TPO。TPOだよ。だからトイレに行ったついでに二人とは違う席に移動した。スマホで動画を見るという口実でイヤホンで耳を塞いだ。
  3限目。講義のはじまりに気が付かなかった。動画を止めた後も、スマホをいじっていた。後ろの方に居る友達CとLINEをしていた。つまんない講義のくせに下ネタだけは綺麗に耳の中に入り込んでくる。不快だ。終わりがけに外国の白黒映画を観た。途中までだったが面白かった。結局、人は見た目が大事だなと改めて痛感した。
  4限目。講義が始まる前に友達Cが私と一緒に動画を観ようとしてイヤホンを片耳渡してきた。友達Cとはこのシチュエーションが多い気がする。私は人のイヤホンを付けたくない。いつも手に持ったまま耳の手前で浮かせて聴いているフリをする。面倒くさい。講義が始まる。今日は出席カードが先に配られた。これを書いてこのまま出て行きたいぐらいつまらない講義で無駄な時間だった。単位を取るために学校に来ているみたいで悲しくなって、やはり苦汁100%を読む。
  放課後。スクールバスの列に並ぶ。教授なのか事務員なのか分からないが、中年の女がいつも列に並ばずに一番にバスに乗る。先生だから、で許されるような掟は無いから納得できる理由を教えて欲しい。
  電車に乗る。珍しく丁度いいタイミングで乗れた。座れないまま、一駅目にとまる。女が乗ってきた。荷物がバンバン当たる。距離感。距離感だよ。腹が立って背を向ける。降りる時に振り返ると、嫌いな後輩だった。気付かないフリをした。やっぱり嫌いだ。
  電車を乗り換える。エスカレーターは人が多い。他人に触れたくない。のに、触れる。外国人も多くて少し疲れる。乗り換えた電車にまたさっきの後輩が居る。視界に入るから寝たフリをした。
  最寄駅に着いてすぐ銀行へ。待ちに待った給料日だ。通帳記入。四万円。少ない。ため息が出た。掛け持ちする気満々の新しいバイト先は結果の報告か未だ無い。そろそろ一週間経つ。どっちでもいいから早く教えて下さい。行動出来ません。
  今のバイト先(そろそろやめたい)の建物の中で時間を潰す。いろいろ迷ってコーヒーだけ試飲して何も買わなかった。物欲に勝った。偉い。このあと、1時間置きに行われる消火訓練に参加しなければならない。面倒くさい。やる意味。10人近く居る中で私だけが声を出して消火をする役をさせられた。別にいいけど。何故私。まあ一人だけ私服だったから目に付いたんだろう。許す。だいたい、もしも火事になったら客を優先できる気がしない。客の為に死ねない。私はまだ若い。何がお客様だ。誘導するから一緒に逃げようぜ。
  やっと帰れる。この一日を終えられる。早く帰りたい。自転車を飛ばして家路を急ぐ。最寄りのバス停辺りで知らない婆ァに自転車のライトがついてない事を指摘された。うるさい。知っている。この道のりぐらいは誰にも邪魔されずに静かに帰りたかった。
  夜ご飯を食べた。美味しかった。今日イライラしていた事が全部どうでも良くなった。

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